避妊の方法には幾つかの種類がありますが、その中でも低用量ピルは避妊成功率が高いのが特徴です。日本産科婦人科学会編のピルの使用法についてのガイドラインによると、1年間避妊した場合の失敗率は一般的な使用法では8%、理想的な使用法では0.3%となっています。コンドームによる避妊では、一般的な使用法では15%、理想的な使用法では2%が失敗するとされていますので、ピルの避妊成功率が高いのがわかります。
一般的な使用法とは、ピルの場合は飲み忘れ、コンドームでは射精後に膣内に抜け落ちた場合なども含みます。コンドームは、男性側の協力が必要不可欠ですが、ピルは女性が服用習慣をつけるだけで理想的な使用法になりますのでハードルも低く、比較的手軽に99.7%の避妊成功率を得られます。
また、日本産科婦人科学会では、ピルのリスクについても述べており、長期間使用による死亡率の増加がないことは明らかで、乳がんはいかなるリスクの増加も少ないとしています。また、卵巣がん、子宮体がんは10年以上にわたってリスクが半減することがわかっています。静脈血栓症について、日本産科婦人科学会は次のような見解を示しています。「ピルを服用していない女性が1年間に静脈血栓症を発症するリスクは1万人あたり1~5人なのに対し、服用している人のリスクは1万人あたり3~9人です。妊娠中、産後12週間の静脈血栓症のリスクは1万人あたり、それぞれ5~20人および40~65人と報告されており、これに比較してもピルによるリスクはかなり低いといえます。頻度は少ないものの発症すると重篤化するので、激しい腹痛や胸痛、頭痛、けいれんなどの症状が出たら、すぐに医療機関を受診してください」とコメントしています。